21世紀文学研究所

1サラリーマンの読書日記です。

2013-11-01から1ヶ月間の記事一覧

夏目漱石 前期三部作

きのう漱石の「猫」について、じぶんで書いたものを読み返してみて、よい小説というのは運動の線がつながっているのではないか、と考えた。つまり猫は、餅を食って後脚で立って踊るわけであるが、この部分の運動の流れが実に鮮やかである。このあと猫は、台…

夏目漱石『吾輩は猫である』 二

ええ面倒だと両足を一度に使う。すると不思議な事にこの時だけは後足二本で立つ事が出来た。(40ページ)さて、これは漱石の「猫」が空を翔んだ場面で、日本文学のなかでは随分有名な場面であると思う。要は正月の雑煮を盗み食いした猫が、歯にひっかかってど…

復帰

およそ一年間のご無沙汰でした。実を言いますと去年の暮れ、モスクワから日本に帰国しまして、それからなんとなく書けずにいたり、将棋に夢中になったりして、なんだか一年も経ってしまいました。 最近仕事の方は、前にも増して忙しくなったのですが、自分の…