21世紀文学研究所

1サラリーマンの読書日記です。

2010-10-02から1日間の記事一覧

M.ブルガーコフ『巨匠とマルガリータ』第Ⅰ部あらすじ

【1】1「見知らぬ男とは口をきくべからず」から、3「第七の証明」まで「よく覚えておいてください、イエスは存在していたのです」 ある異様に暑い春の日、無神論者ベルリオーズと詩人イワンの前に現れた外国人ヴォラントは、外国人にしては完璧なロシア語を…

雑感:あらすじについて

文学が今後隆盛をとりもどすかどうか、まったくわからないけれど、一人の文学畑出身者として思うことは、「茶のみ話」としての文学を開発したい、ということだ。つまりは私のような30前後の男たちが集まると、茶のみ話(と、いうよりは居酒屋トーク)として…

古井由吉『人生の色気』 第一章「作家渡世四〇年」

ひょっとしたら、年から年へと振れるそのはずみに、自分のいなくなった後のことまで、話していたかもしれない。(「ゆめがたり」) 古井由吉氏の作品にはよくサラリーマンが登場するのだが、大学の先生を「サラリーマン」と考えるのは止すとすれば、氏にはサ…