21世紀文学研究所

1サラリーマンの読書日記です。

杉浦日向子とソ連『もっとソバ屋で憩う』

 ひたすらうまいソバ屋を紹介し、午後2時から昼下がりを憩うべきことを喧伝する書物。文体がすべて同じなので、途中まで全部杉浦日向子が書いているのだ、と思っていたが、よくよく見れば共著であった。それよりもなによりも、「ソバ屋」という中途半端な表記が実にウマそうである。「蕎麦屋」でもなく、「そば屋」でもなく、「ソバ屋」。こうすると、毎日でも食べられそうなのだ。……まあ、「ソ連」というゴロ合わせのためなのかも知れないけれど。

(『もっとソバ屋で憩う きっと満足123店』 新潮文庫