21世紀文学研究所

1サラリーマンの読書日記です。

2010-09-12から1日間の記事一覧

伊藤計劃『虐殺器官』 第二部4

この古さと曲がりくねった道、そしてカフカのイメージが、ぼくにこの街を迷宮のように見せている。ボルヘスが描いたラテン・アメリカ的なそれとは違う、ヨーロッパの青く暗い光にうっすらと浮かび上がる、冷たい迷宮に。(第二部6) ぐいぐいと引き込まれる…

猪木武徳『戦後世界経済史』 第一章第1節

「グローバル化」が行き過ぎたことによって、逆に保護主義による「ブロック化」へと振り子は振れたのである。(10ページ) 本書は日本経済新聞の「2009年エコノミストが選ぶ経済図書ベスト1」に選出されたわけで、私もビジネスマンの端くれとして手にとって…