21世紀文学研究所

1サラリーマンの読書日記です。

2008-05-03から1日間の記事一覧

本田透『世界の電波男』 第一部

ゴールデンウィークに三才ブックスの本なんか読んでていいのかYO! という近代の自意識によるツッコミはさておき、本田透は物語について、完全に「自分のこと」として論を展開できる数少ない(ひょっとしたらただ一人?)の評論家である。前著『喪男の哲学史…

G.ガルシア=マルケス『百年の孤独』 (二)

彼女は、執拗な想起によって思い出のひとつひとつが形をなし、閉め切られた部屋を人影のようにさまよう屋敷のなかに、心のやすらぎを見いだしていた。(191ページ) まとめて評文を書けるくらいなら、こんな小説は読むまでもない。ともかく5ページくらいの…