21世紀文学研究所

1サラリーマンの読書日記です。

2008-03-08から1日間の記事一覧

J.M.クッツェー『ペテルブルグの文豪』 第十八章

しかしチェルヌィシェフスキーの向こうには福音書がある。イエスがある――一団の弟子を集め、死の使いに彼らを走らせる無神論者ネチャーエフの偽物と同じくらい、独自に鈍く堕落したイエスの偽物がある。かかとの周りで踊る下劣男の群れを引き連れた笛吹き。…

吉本佳生『スタバではグランデを買え』 第七章

本書の第七章は、どうにもルサンチマンの香りがするが、それでも(それだけに)一番読みがいのある章である。「比較優位」という言葉をテーマに、「仕事の割り振り方」を書いている。 「仕事のできる人」と「仕事のできない人」が、「単純作業」と「センスの…