21世紀文学研究所

1サラリーマンの読書日記です。

2008-03-02から1日間の記事一覧

J.M.クッツェー『ペテルブルグの文豪』 第十五章

そのとおり、私はコペルニクスではない。天を見上げても私には、我々が生まれたときに我々を見おろしていた、そして我々が死ぬときに我々を見おろしているであろう星が見えるのみだ。我々がどういう風に変装し、隠れ住む地下室がどんなに深かろうと、関係な…

3月2日付 新聞書評メモ

【毎日新聞】 ☆若島正評 フリオ・コルタサル『愛しのグレンダ』(野谷文昭訳 岩波書店) 淡々としたボルヘスに対し、情熱的なコルタサル、とする書評がとても面白く、この幻想短篇集を読みたくさせる。しかし、最近の書評欄には、南米文学の書評が充実してい…