21世紀文学研究所

1サラリーマンの読書日記です。

Ap.グリゴーリエフ 「エリザベータへ(E.S.R)」 (1842)

ああ、ぼくは知っている、きみと
ぼくはたましいで結びついているということを。
永遠と、ぼくのそのあいだに
うかびあがってくるのはきみの姿だ。

そして天上でぼくは
もういちど魅せられてしまうのだろう、
わが全身をあのひとのおもかげに捉われて、
わが全霊をあのひとのまなざしに捉われて。

その光はぼくの視界をうしなわせる、
どうしようもないけだるさとともに、
いまいちどぼくは現世のまなざしにさらされ
この土へとひざまずくのだ。

ぼくは土と結びつくのだろう
この地上の熱をもって、−
永遠と、ぼくのそのあいだに
うかびあがってくるのはきみの姿だ。