4月21日付新聞書評メモ
【毎日新聞】
☆自著評
いしかわじゅん『漫画ノート』(バジリコ)
漫画家による漫画評。『失踪日記』の吾妻ひでおへのインタヴューが中心というところが心をひく。
☆小西聖子評
岩切正介『ヨーロッパの庭園』(岩波新書)
大規模な庭園というものは権力と無縁ではありえない。日本の後楽園しかり、兼六園しかりであるが。本書のイタリア、フランス部ではやはり大権力による大庭園が描かれているようだが、イギリス部はジェントリたちの庭園が描かれており、そうでもないらしい。企画モノの大庭園と、夜に流行した形式としての庭園との違いまで書かれていれば、きっと面白いのだが。
☆柴田元幸評
ブローディガン『芝生の復讐』(藤田和子訳 新潮文庫)
【日本経済新聞】
☆自著評
西垣通『サイバーペット/ウェブ生命情報論』(千倉書房)
情報学の専門家による小説、そして自著批評となれば面白くないわけがない。「専門分化でこぼれおちることを書きたい」というひと言も信頼がおける。