21世紀文学研究所

1サラリーマンの読書日記です。

4月6日付 新聞書評メモ

今週は日経に、『バートルビーと仲間たち』、毎日に『土曜日』と『転生夢現』が出た。しかも早く出た(すでにこの欄に書いた)方の書評の方が優れており、散々な状況だったと言える。

毎日新聞
毎日新聞書評欄の評者が微妙に変わった。

山崎正和
喜志哲雄『シェイクスピアのたくらみ』(岩波新書
 一口に言えば、「この世は劇場である」という「世界劇場」の発想をもとにシェイクスピア作品を読み直す、という新書。書店で見かけて読むか読むまいか迷っていたが、クリアに内容を書いて、背中を押してくれる名書評。

日本経済新聞
桜井哲夫
ジャン・ボードリヤール『悪の知性』(NTT出版
 グローバリズムによって「切り捨てられた端数」が集合し、権力による統御を崩壊させる、という物語か。この書評だけでは、どんな本か分かりづらいが、読んでみる価値はあるかも知れない。

編集委員
遠藤乾『ヨーロッパ統合史』(名古屋大学出版局)