21世紀文学研究所

1サラリーマンの読書日記です。

吉本佳生『スタバではグランデを買え』 第五章

 疑問形、命令形タイトルのビジネス本は多々あるが、不思議なことに、そのタイトルのくだりは面白くないことが多い。本の内容云々より、タイトルそのものが(本を販売する)マーケティングの現実の中にあるからだろう。
 ただ、この本に関してはタイトルの章はおもしろい。コスト分析は、自分が営業をやっていたときに、頭の中でもうだうだと考えていたし、何かと面白いものである。
 本書は一貫して、モノを買うときの「取引コスト」(労力や、知り合いの店から買わなくてはいけない、というような心理的コスト)に注目し、いろいろな価格の話、とくに「モノを買うとき」の価格の話をしているが、やはり面白いのは売る側のコスト計算だろう。
 やはりビジネス本を売るときのコスト分析をしてほしい。

(『スタバではグランデを買え』 ダイヤモンド社