21世紀文学研究所

1サラリーマンの読書日記です。

2008-06-28から1日間の記事一覧

加門七海、福澤徹三、東雅夫編『てのひら怪談』

ちょっと怪我をしたりしまして、しばらく更新せず失礼しました。 さて、怪談や都市伝説のたぐいが好きで、そんな私にはぴったりの一冊。とりたててホラーが好きというわけではないのだが、短篇という形式美のなかで、書き手(または語り手)の技術を見るには…

黒川創「かもめの日』 

ここに「かもめ」が加えられたという事実のなかに、少なくとも、ソ連空軍当局によるジェンダー・イメージの投影がうかがえよう。言うまでもなく、「かもめ(チャイカ)」は女性名詞なのである。(6ページ) 登場人物の一人、あまり売れない作家である瀬戸山…