21世紀文学研究所

1サラリーマンの読書日記です。

禁煙の話(6)

 ぴったり、というわけではないけれど、だいたい禁煙後100日くらい経った。1箇月がすぎたくらいから、鬱症状も改善に向かって、仕事をがんばってみよう、というような気になってくるのだけれど、がんばればがんばるほど意気を挫くようなことが起こるものです。不思議なことに。
 ただ、よくよく考えてみると、嫌なことが起こる率が上がったのではなく、自分にとってものごとの捉え方が変わったようでもある。タバコをすっていた頃は、仕事で嫌なことが起こるなんて当然のことで、「あーもうやってられんわ」とか、煙を大量に吐きながら言うのが、ある種の行事みたいになっていたのに、最近ではこの行事ができなくなったので、「嫌なことが起きませんように」というポジティヴシンキングにすがっている自分がいる感じ。
 どっちがいいのかは分からないのだけれど、禁煙のプロセスで、身体からニコチンが抜けて行くのを感じながら、人間の精神ってつくづく化学物質でコントロールできるのだなあ、と感じたので、このポジティヴシンキング依存症はいったいどんな神経伝達物質によるものか、そんなことが気になっている。