21世紀文学研究所

1サラリーマンの読書日記です。

禁煙の話(4)

禁煙ができると、コントロールが良くなります。
いわば、人生の制球力がよくなります。
生きるコントロールがよくなると、歳をとって急速が落ちてきてもちゃんと試合をつくれるようになります。
ただ、コントロールだけに気をつけてると、だんだんいい子になっちゃう自分が、たまに、ちょっとさみしくなるんだよ。
糸井重里「はだかの禁煙日記」)

 禁煙24日目。禁ニコレット13日目。
 三週間がヤマ場、というのは、どうやら本当だったようで、はっきりとラクになってきた。どのくらいラクかと言うと、「ちょっと煙草すってみようか」、という元気が出るくらい。いや、吸わないのだけれど、一本くらい吸っても大丈夫なような、そんな自信が出てくる感じ。・・・ニコチンの誘惑、おそるべし、と言わざるを得ない。
 思い起こせば、禁煙して最初の数日は、意味もないことで泣いた。(まあ、肺の検査が気になっていたせいもあるけど)。そして一週間ほど過ぎてからは、昼間の猛烈な眠気に悩まされた。つづいて二週間目が終わる頃には、世の中のすべてが面倒くさいという気持ちになり、その裏ですべてに自信をなくしていた。で、三週間たつと、煙草を吸わないでも、それなりに仕事もできることが分かってきて、妙な自信がついてしまうのである。さらに、「仕事しても煙草も吸えないなんてめんどくせー」という、プチ不良な自分もでてくる。
 そんななか、冒頭に挙げた糸井重里の言葉は、わりと大きな指標になった。もう速球バリバリでやっていける歳ではないんだから、人生の精度を上げるために禁煙する、というのは、相当に納得できる言葉だ。ただ、無料コンテンツのこの部分を読んで、iPadの有料コンテンツも買ったものの、あのページ数で500円はないだろう。
 だが、iTunes Storeの上納金、というのはすごく高いらしいし、「コンテンツより上納金にお金を払っている感」は煙草にまつわるコンテンツとして、正しいあり方なのかも知れない。