21世紀文学研究所

1サラリーマンの読書日記です。

垣根涼介『ギャングスター・レッスン』

 さて、日本に戻って参りました。いきなり阪神・ヤクルト戦を観に行き、ヤクルトが勝って大変うれしかった訳ですが、まあ記事は飛行機の中で読んでいた本の話で。
 子供のころ、「大長編ドラえもん」では、冒険がはじまる前の、みんなで道具で遊んでいる場面がいちばん好きだった。たとえば「海底奇岩城」ならプランクトンでカツ丼つくって遊んでいるあたりが。なんだか「ヒート・アイランド」シリーズ第二作のこの作品は、そういう匂いがする。
 まあ、ハードボイルドものとしては、どう考えてもぬるい。なにしろ第一章でつくられる計画の通りにほとんどすべてが進むし、コロンビアに行ってもガイドがついている始末。
 しかし、こういうぬるさ、決して嫌いではない。