21世紀文学研究所

1サラリーマンの読書日記です。

2019-04-07から1日間の記事一覧

福永武彦『草の花』

僕は夢中になって生きていたし、世界というのはそういうもの、憎悪も残酷も無慈悲もなくて、愛されあれば足りるものと、そう思っていたんだ。今は違う、今は、僕の世界と外部の現実とはまったく別のものだということが、僕にははっきり分かっている。僕達は…