21世紀文学研究所

1サラリーマンの読書日記です。

2012-05-04から1日間の記事一覧

大庭みな子「寂兮寥兮(かたちもなく)」 七

「きっと、世間の人たちは、あたしたちが、夫と妻に裏切られたあたしたちが、当然の成り行きで慰め合っていると思うわよ。もし、かりに、あの人たちがあたしたちのことを知っているにしても」 「そんなところだろう。女房はいつもぼくをずる賢い男だと言って…