21世紀文学研究所

1サラリーマンの読書日記です。

2012-02-18から1日間の記事一覧

C.L.ムーア「美女ありき」 小尾芙佐訳

彼女はメタル・メッシュの衣の襞が体にまといつくのを静かに待った。衣は遠くで鳴る小さな鈴のように、チリチリとかすかな音をたててすべりおち、刻まれた襞となって淡い金色に輝いて垂れていた。彼も無意識に立ちあがった。そして向かいあって彼女を凝視し…