21世紀文学研究所

1サラリーマンの読書日記です。

2012-02-07から1日間の記事一覧

古井由吉『始まりの言葉』 「「時」の沈黙」

ここにも矛盾はある。科学は究極不滅の原理である存在への探求を断念したところから、近代へと離陸したはずなのだ。「創造」を解除されたとでも言うべきか。究極の作動主である一者の干渉の絶えた空間と時間へ探求を限定したその上で、そこに生じた無差異、…