21世紀文学研究所

1サラリーマンの読書日記です。

2011-06-13から1日間の記事一覧

大庭みな子『むかし女がいた』 1

「もちろん、わたしにもさまざまな空想をする自由だけはあるわけだから、そのことだけはこの髪の持主に言っておいて下さい。たとえば、鎌首を持ち上げる蛇の頸に鋲を打って、ミイラにするとか――」(4) 母は死ぬまでの一箇月間、ベッドの横に大庭みな子さん…

あ、

下の記事に「春の物語」と書いてしまったが、『むかし女がいた』の第一話は、黄金の麦の穂が稔る季節なのだから、当然、秋の話だった。