21世紀文学研究所

1サラリーマンの読書日記です。

2020-04-08から1日間の記事一覧

S.ソンタグ『隠喩としての病』

近代以前の病気観では、性格の役割は罹病してのちの患者の行動とだけ関係するものであった。他の極限状況と同じで、恐るべき病気もまた人間の最も醜いものと美しいものを引き出すというのである。けれども、流行病の平均的な記述を見てゆくと、病気が性格に…